第十八回 自己催眠

コラムをご覧の皆様新年明けましておめでとう御座います。カウンセラーの山名です。今年もよろしくお願いします。

さて 2007 年初のコラムは以前取り上げた催眠療法について再びお話したいと思います。

カウンセラーの職を続けているとどうしても逃げられない問題があります(僕だけかもしれませんが・・)。それは、毎日クライエントさんから辛い話を聞いていると自分の気が滅入ってしまう事があるという事です。カウンセラーはクライエントと悩みを共有し、共に考え、そして解決を探っていくというのが一般的なカウンセラー職の理解ですが、厳密に言うとやはり自分とクライエントをどこかで分けていると思います。冷たく言うと自分は自分、他人は他人という考えなのですが。しかし、この考えはとても重要なのです。なぜなら、話す側と話を聴く側のどちらも気分が落ち込んでしまうと相乗効果でどんどん気が落ち込んでいく事になるだけだからです。一方が落ち込んでいるのならば、一方はその気をどうやってあげれば良いのかという事を考え、冷静に対処できなければ問題解決はほど遠いものとなります。

自分の心と他人の心の違いとバランスの取り方は学校でも学びましたし、実践でも今までは良く出来ていたと思います。しかし、ここ最近は本当に辛いお話を聴く事が多く、ついに自分の心のバリアーが壊され、負の感情や考えが進入してきてしまいました。一時期は本当に酷く(恐らく脅迫神経症に近い状態だったかもしれません)、「これはカウンセリングを受けなければ駄目だな。」と考えていたのですが、「今まで何百万というお金を投資し、何年という経験により得た技術を今こそ自分の為に使うべきなのではないか?」と考え、色々と考えた結果、自己催眠をかけてみる事にしました。

実は僕はこの時まで自分に催眠をかける事など試した事もありませんでした(人からかけられる事はトレーニングの時に何回も経験しました)。ですのでやり方も良く分からなかったのですが、とりあえず自分が普段クライエントにやっているように催眠誘導していき、そして自分の非認識化にメッセージを送ります。これを 2 ・ 3 日程度続けました。

すると不思議な事か、あんなに色々と悩んでいた事がまったく気にならなくなり、今ではすっかり元気になり、カウンセリングを続ける事が出来るようになりました。正直、「カウンセラーの職を一旦休まなければ駄目かな?」とまで考えていたので一安心です。

この時ほど「自分はなんて便利な技術を身につけたのだろう。」と思った事はありません。学生時代に論文、仕事、インターンに追われ、フラフラになりながらも毎週末朝早い時間から夕方まで催眠療法士資格認定トレーニングに通ってよかったなと思いました。

僕はまだ人に教えられるほどのレベルではないので養成等のトレーニングを行っていませんが、もしも皆さんの中で催眠療法に興味がある人がいらっしゃいましたら、それを職にするかどうかはともかくとしてお近くのセミナー等に参加して技術を習得されてはいかがでしょうか?知って損する物ではないと思いますよ。催眠療法はコミュニケーション技法を使った技術なので、催眠を学ぶという事はコミュニケーション法の改善にも大きく役立ちます。

最後に簡単な自己催眠療法をご紹介します。

1.椅子に座ったりベットで横になったりして自分の体がリラックス出来る状態にする

2.自分は「深い催眠状態(トランス状態と言ったりもします)に入る。」と何度も心の中で唱えます(特に深いという部分を強調してください)

3.ある程度の深さになったら、自分が必要としている言葉(自分は出来る!とかポジティブに物事を考える!等)を繰り返し唱えます

4.最後に 10 から 1 まで数えながら徐々にトランス状態から自分を覚醒させます

これは本当に簡単なものですが、意外と効果のあるものなのでぜひ試してみてください。

ココロ夢カウンセラー

山名和樹

カウンセリング 相談ルーム KNH心療所 ホームへ

カウンセラーコラム トップへ