第十九回 集団療法 |
こんにちはカウンセラーの山名です。今回のコラムではカウンセリングの一つの形である集団療法についてお話したいと思います。 集団療法とはクライエント数人により一つのグループを形成し、それぞれの個人、もしくはグループのトピックである問題についてお互いの意見を言い、話し合う事により新たな気づきや解釈を発見する事を目指した心理療法の一つです。 この療法の大きなメリットとして時間の大幅な短縮があげられるでしょう。 1 対 1 の対面式で行うカウンセリングはカウンセラー一人に対してある程度人数に限りがありますが、グループカウンセリングの場合多くのクライエントを 1 回のセッションでカバーする事ができます。 料金の安価もメリットの一つとして挙げられるでしょう。カウンセリングに保険が適用されない日本では、 1 回にかかるカウンセリング料は大きな負担としてクライエントにのしかかってきます。しかし、グループカウンセリングは 1 回に数多くのクライエントにカウンセリングを行える為、料金も低く抑えてある所が多いです。 そしてもちろんこの療法の大きなメリットといえば、その効果の高さでしょう。 1 対 1 のカウンセリングではある程度の限定された理解や発見しかできませんが、グループカウンセリングの場合は様々な違った観点からの意見や感想を聞く事ができ、更に集団という社会生活に一番近い形の為、自分がカウンセリングにより得た理解や発見が、果たして社会生活に本当に役に立つものなのかという確認作業を行う事もできます。 これらの理由から心理の国アメリカでは個人カウンセリングから集団カウンセリングへ流行が移りつつあり、病院や専門施設では集団療法を中心に行い、そこでカバーしきれなかった内容を個人カウンセリングで埋めていくというスタイルが確立されつつあります。 僕もアメリカのスクールカウンセラーだった時には基本的に集団療法を行い、そこでカバーしきれなかった部分を個人カウンセリングにより埋めていくという姿勢をとっていました。そうしないと全校生徒 350 人、全ての生徒に効果的なケアーを施すのは到底無理だったでしょう。インターン生であった時にもスーパーバイザー(カウンセラー教育者)から徹底的にグループカウンセリングの方法を叩き込まれたものです。 ここまで良い事ばかり挙げてきましたが、集団療法にももちろんデメリットがあります。それは他人の目を気にしたり、人の意見をしっかりと聞く事が困難なクライエントには向いていず、そのようなクライエントが一人でもいるとグループ全体がカウンセリング効果が期待できないただの集団と化してしまう可能性があるという事です。そうなってしまうと 1 回のセッションはただの集まりとなってしまい、世間話や相手の腹を探るだけの話し合いで終わってしまいます。そうならない為にもカウンセラーは事前にグループ参加クライエントを選ぶ必要があり、グループ内の親密度を上げ、それぞれが自分の意見を自由に言えるような環境作りに尽力しなければなりません。 しかし、一度グループがスムーズに動き出すと、後はカウンセラーを介さなくても高いカウンセリング効果を上げるようになっていきます。もしも、あなたの周りに集団療法を提供している場があるのならば、ぜひ一度参加されてはいかがでしょうか?きっと、あなたもグループの素晴らしさが体験できると思いますよ。 ココロ夢カウンセラー 山名和樹 |