第七回 保険の効く医療と効かない医療

こんにちは、カウンセラーの山名です。ここ数日たて込んでしまい、コラムの投稿が遅れてしまいました。楽しみにしていた方はごめんなさい!(そんな方いらっしゃらないかもしれませんが・・)

今回はカウンセリングに対しての保険についてお話しようと思います。多くの方はご存知の事と思いますが、日本で医師以外が行うカウンセリングに保険は効きません。また、多くの医師の方は医療行為(投薬、処方等)とカウンセリング行為は分けられているので、医療行為には保険が適応できるが、カウンセリングには保険は効かないという場合がほとんどです。

それでは、欧米ではどうでしょう?欧米ではカウンセリングは保険の効く医療行為だと定められています。また、生活保護を受けている方は国の負担により無料に近い額でカウンセリングを受ける事が出来ます。これが、日本と世界のカウンセリング格差を生んでいる理由なのかもしれません。

「そんな時代が早くこないかな〜。」という声を良く聞き、僕もそれを願う一人ですが、実は保険対象となる医療行為には一つの大きな落とし穴があります。それは「治さなければいけない。」という事です。「このカウンセラーは治さないのか!」と声を荒げる前にもうちょっとお付き合いくださいね。

「治す」という事が出てくれば、今度は「何時の事を治す。」という事になります。そして、それは「現在抱えている問題を治す。」という事になります。過去でも無く、未来でもなく、現在に問題を抱えているから悩んでいるのであり、だからこそ治療の必要性が出てくるのです。風邪でお医者さんにかかる時の事を考えていただければ連想しやすいと思います。過去の病歴を知る事は医療行為として必要事項ですが、過去にひいた風邪を治そうというお医者さんはいません。「あなたは 2 年前に肺炎を患った経歴があるので、その過去の症状を治す薬をあげます。」というお医者さんはまずいないでしょう。今、風邪をひいているからこそお医者さんは治そうとするのであり、将来的に治るという前提(もしくは可能性)があるからこそ治療を続けるのです。

それでは、日本ではどうでしょう。日本では保険を使う医療では無い為、様々なタイプのカウンセラーがいます。カウンセラーのカウンセリングに関する理解もバラバラで、欧米のようなスタイルでのカウンセリングを行うカウンセラーもいれば、前世療法や精神分析等を得意とし、過去の問題を解決する事を得意とするカウンセラーもいます。

さて、どちらのスタイルが一番良いのでしょうか?欧米式の方が確かに医療者としての責任を全うしているようにも見えますが、その場の問題を治療しても過去の問題を治療しないかぎり、同じ問題を再発するというクライエントの方も確かにいらっしゃいます。問題→治療→回復→カウンセリング終了→再発といった悪循環が続くケースも欧米では現実としてあるのです。そんな時は日本のスタイルのようにじっくり腰を据えて、過去の問題から丁寧に扱っていく事が結果的には早期回復に繋がる事もあります。

世界的に見て、日本のカウンセリングは 100 年遅れていると言われていますが、それは良い意味でも悪い意味でも遅れているといった所があります。欧米ではなくなりつつある「心ケアー」という考えを日本は今だにしっかりと受け継いでいます。どちらのスタイルが正しいのか?というとそのクライエント次第なので何ともいえませんですが、日本のカウンセラーにはそれらの良い部分を残しつつ、欧米の先端医療も取り入れていっていく必要があるのかなと思います。

ココロ夢カウンセラー

山名和樹

HP: http://www.knhclinic.com

Mail: yamana@knhclinic.com

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