カウンセリング 相談ルーム KNH心療所

アメリカスクールカウンセラーの一日(午後編)

時間

一日の様子

説明
午後12時30分ー午後1時15分 

カウンセラー室

グループカウンセリング

カ: 「さて、今日もこの前の続きで、怒る感情のコントロールの仕方について勉強しましょう。」

学年毎に毎週グループカウンセリングを行います。参加人数は6人程度です。
午後1時20分ー午後1時55分

家庭訪問

「こんにちわ〜。サルーダ小学校から来ましたカウンセラーのカズ先生とスクールナースのAです。」

親: 「あら?今日は一体どうしました?」

カ: 「今日はK君の事についてお話したく、医療にも関わる問題ですので、スクールナースにも一緒に来てもらいました。」

親: 「そうですか。おあがり下さい。」

カ: 「それでは、そういう事でよろしくお願いします。」

親: 「分かりました。」

小学校倉庫

カ: 「来週の学力テストの準備をしないと。」

 

アメリカでの家庭訪問は大抵アポ無しです。アポを取ってしまうと、向こうが学校に来ると言ってしまい、家庭内を見る事が出来なくなってしまいます。

 

 

 

 

 

 

 

学力テストのコーディネートもスクールカウンセラーの仕事の一つです。

午後2時ー午後2時45分

カウンセラー室

受付: 「カズ先生。DSSの方がお見えになっています。」

カ: 「分かりました。直ぐに行きます。」

受付

カ: 「ようこそお越しくださいました。こちらにどうぞ。」

カウンセラー室

DSS: 「さっそくですが、お話をもう一度よろしいですか?」

カ: 「ええ。分かりました。」

DSS: 「そうですか。その生徒と今話す事は出来ますか?」

カ: 「ええ。今呼んで来ます。」

カ: 「Hさんを連れてきました。」

Hさん: 「こんにちは。」

DSS: 「こんにちは。DSSのBです。」

DSS:「Hさん。色々とお話ありがとうね。じゃあ、今日の午後にお母さんのところにお話にいくから、その時にまたね。」

Hさん: 「うん」

DSSの人は電話した同日に大抵来てくれます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

DSSの方の話術は学ぶべき所が多く、初めてあったばかりなのに、生徒はセンシティブな話題でも不思議とどんどん話していけます。

 

 

 

 

 

 

その日の午後には家庭内を確認する為に家を直接訪問し、その後にしかるべき措置をとります。

午後2時50分 − 午後3時10分

午後アナウンスメント

校長先生: 「今日一日はどんな日でしたか?皆さん、気をつけて帰りましょう。」

カ: 「今日も、もう終わりか〜」

廊下にて

生: 「カズ先生さようなら〜。」

カ: 「さようなら〜。また明日ね。」

スクールバス停留所前

生: 「先生さようなら〜」

カ・先: 「さようなら〜」

朝同様、下校の際にも校長先生からアナウンスメントがあります。

 

 

廊下に溢れかえる生徒を見ると「今日も終わりだな〜。」という気にさせられます。

 

僕は出来るだけ毎日スクールバス停留所で生徒を見送るようにしていました。これも、スクールカウンセラーはなるべく生徒の前に顔を出さなければならないというポリシーの下です。

午後3時15分 − 午後4時

カウンセラー室

カ: 「それでは、F君の504についての会議を始めたいと思います。」

カ: 「それでは、今日話した事はこの書類に記載されて地域教育委員会の方に保管されますので、皆さんサインをお願いします。」

504項会議では先生・親のみならず、医療が関わる事であればスクールナースも出席します。

 

 

 

訴訟が絡む事があるので、これもIEP同様書類が多いです。

午後4時 − 午後6時

カ: 「学校の見回りに行くかな。」

倉庫

カ: 「さて、学力テストの準備の続きをやるかな。」

カウンセラー室

カ: 「欠席問題についての手紙も送らないと」

カ: 「いけない!明日までに学校新聞のカウンセラーコーナーに載せる記事を書かないと。」

 

放課後は学校内を見回り、処分を受けた生徒と話したり、先生と話したり、用務員の方々と話したりします。

一人で350人分のテストの準備をするのですから大変です。

 

 

無断欠席が重なる生徒の家庭には通知書を送り、面談を義務付けます。義務といっても大抵来ませんが・・。

 

 

 

父兄に配る新聞に自分のコーナーを作ってもらいました。自分の活動や家庭で行って欲しい事を主に書いていました。

午後6時
カ: 「今日も一日疲れたな〜。帰ろう。」 大体は6時に学校を出ますが、場合によっては8・9時になる時も!?

総括

 いかがでしたでしょうか?日本のスクールカウンセラーとは大分違いますか?アメリカのスクールカウンセラーは学校の中心的役割を担います。勉強の事は先生で、成長・発展に関する事はスクールカウンセラーというようにしっかりと役割分担が出来ていますよね。ここに掲載したのは仕事のほんの一部です。他にもイベントの企画・運営、児童ヘルパーチーム(先生の仕事や学校の事などを休み時間を使って手伝う生徒達)のコーディネート、年度が終わりに近づくと州テスト、新入生受け入れ準備、そして卒業生の中学校入学手続き等も行い、寝る暇が無いほど忙しくなっていきます。

 ちなみに、ここでご紹介した一日は楽な方です。このように時間通りに物事は進んでくれません。重なる時には3つ・4つの事が同時に起こり、「どうすれば良いの?」と呆然となる時もあります。それでも、色々な決定権を持ち、学校運営に直接携わる事が出来るので、生徒を多角的に援助していけるアメリカのスクールカウンセラーの仕事はとてもやりがいのある仕事だと思います。

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